2013年度第1回講習会

2013年度の第1回講習会が3月23日に大和田で開かれました。今回は見学の方も含めて39名という参加人数で盛況でした。


 

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最 初は寿化工(株) 技術部長 清水悦郎講師による木固めエースの説明です。木固めエースは木質の改良剤として開発されたものを子供の食器や玩具にも安心して使える 仕上げ剤一般向けに販売を始めたものです。

使用方法としては作成した木地に木固めエースを塗っていくわけですが、最初はかなり浸透していくそうです。塗った後、表面に染み出し てくるものは拭きとって塗ってからは20時間程度おいて次を塗って欲しいとのことでした。塗り重ねるうちに浸透しなくなって完成するとのことです。また木地の 中の導管にある水分と結合して固まるそうです。しかし、浸透させるためにはやはり乾燥した木地を使って欲しいとのことです。

木固めエースは木質改良剤ですので、導管をすべて埋めるということではないようです。このままですと水は中に入っていきますので、最後は仕上げ材を塗って仕上 げるという手順になるそうです。
詳しいことは寿加工のホームページをご覧ください。説明会では、実際に木固めエースで仕上げた作品を持ってきて見せて頂きました。
 
 



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清 水部長がおっしゃっていましたが寿加工は木がため剤のメーカで実際に木工製品を作っているわけではないので、使用状況については詳しいことはわからないとおっ しゃっていました。
今回は木固めエースと関連商品を持ってこられて販売もしていただけました。


















ジャムチャックを使って器を仕上げる

皆 さんは器を作る手順はどのようにされていますか。

  くわえしろを作って器の形に削るわけですが、最後に高台の部分を仕上げる時にはいまは真空チャックでくわえなおして削っていると思いま す。では、真空チャックがない時代はどのようにして仕上げていたのでしょう。今回は菅波講師にジャムチャックを使って高台を仕上げる方法 を教えて頂きました。ジャムチャックとはうつわの内径より少し小さめの木の塊です。チャックにくわえられるようのくわえしろを作ってあり ます。菅波さんは、自分の作る器に合わせて何個か作っておけばいいと言っていました。

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これに滑り止めのネットを被せて器を固定します。

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ポ イントはテイルストックできちんと中心で押すために底の部分を完全に仕上げなくてセンターの跡を残しておくことだそうです。ではセンター がわからなくなったときはどうしたら良いか、さすがに講師は違います。

 

 

トー スカンを使って器を固定します。市販のトースカンはこのようなものです。simage066

本来は立体の側面などに水平線を引くための道具です。販売先はこ んなところを見つけました。

 

http://www.dab.hi-ho.ne.jp/artos/tosukan/tosukan2.html

 

 これがなくても刃物台に針金を付けて咥えた木地がぶれずに回るか確認すればOKとのことです。

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最 後に残った押しあとは、彫刻刀で削るかサンドペーパーで平らにすればいいと言っていました。

菅波講師は、「これで説明は終わりです各自実際にやってみなさ い。」

 

早速用意された材料で各自作成に入りました。

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作りながら菅波講師にポイントポイントを教えてもらいました。

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皆 さん和気藹々と話しをしながら、第1回 の講習会は終了しました。次回をお楽しみに。